入れ歯について


こんにちは、クリア総合歯科クリニックの入江です。日々の健康を維持するにはおいしいものを食べ続けることが大事です。元気な歯は、日々の手入れから。1989年より厚生省(当時)と日本歯科医師会は「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という8020運動を推進しています。20本以上の歯があれば、食生活にほぼ満足することができると言われています。そのため、「生涯、自分の歯で食べる楽しみを味わえるように」との願いを込めてこの運動が始まりました。楽しく充実した食生活を送り続けるためには、生まれてから亡くなるまでの全てのライフステージで健康な歯を保つことが大切です。ぜひ「8020」を目指してください。しかし、どんなに頑張っていてもむし歯や歯周病などの原因で歯を失うこともあります。そんななくなった歯の代わりに入れ歯、ブリッジ、インプラントなどで歯を補う方法があります。今回は、入れ歯についてお話ししようと思います。
目次
入れ歯の種類
入れ歯は部分入れ歯と総入れ歯の2種類があり、さらに保険適用で作る入れ歯と自費で作る入れ歯があります。保険適用の入れ歯は、使用できる材料や作り方が制限されており、医療用のプラスチックで作られる入れ歯が主流です。一方、自費で作る入れ歯は、材料や作り方に制限がなく、金属を使用した保険適用の入れ歯より薄く違和感の少ない入れ歯や、見た目がきれいな入れ歯などさまざまあります。
保険の入れ歯

保険適用の入れ歯は、人工歯と床の素材が医療用プラスチック(レジン)でできており、部分入れ歯には留め具に金属が使われています。全体的に安価な素材で作られているのが特徴ですが、金属部分が目立ち、見た目にも違和感が出ることがあります。また、床にプラスチックが使われる場合ある程度の厚みが必要になり、口の中で違和感を覚えることもあります。
保険適用の入れ歯のメリットとしては、自費診療の入れ歯よりも安価なので、費用面の負担が減ります。入れ歯は通常数年程度で寿命が訪れるため、費用を安く抑えたい方に向いています。保険適用の素材であるレジンはプラスチックの一種であり、金属などに比べて破損しやすいのがデメリットです。しかし同時に修理も手軽であるため、繰り返し直して使うのに適しています。ただし長期間使い続けると、プラスチック部分が黄色く変色するなど、見た目の部分で劣化が出る可能性があります。保険適用の素材は基本的に安価であり、耐久性よりも費用面を優先させたい方におすすめです。デメリットとしては、プラスチックを使った総入れ歯は口の中におけるプラスチックの面積が大きくなるので、味覚や温度が感じにくくなることがあります。以下に保険の入れ歯と比べて自費のメリット、デメリットを書きます。
自費の入れ歯
金属床義歯

メリット
・床の部分が薄い金属のため、装着後の違和感が少ない
・熱を通しやすく、保険の入れ歯よりもおいしく食事できる
デメリット
・バネが金属になっている
ノンクラスプデンチャー


メリット
・バネ部分にほとんど金属を使用しないため、見た目が良く自然な仕上がりになる
・もの詰まりしにくい
デメリット
・部分的に金属を使う
・修理が難しい
シリコンデンチャー

メリット
・入れ歯の歯ぐきのに当たる部分がやわらかいシリコンでできているため、痛みを軽減できる
・外れにくい
・もの詰まりしにくい
デメリット
・治療回数が増える
インプラント義歯

メリット
・入れ歯が外れにくい
・しっかり支えがある
デメリット
・オペ(外科手術)が必要
歯を抜けたままにしているとどうなるか
親知らずを除くと永久歯は28本あります。何かの原因で初めて歯を1本失ったとします。抜けた場所によっては慣れれば食事には特に困らないし見た目も気にならないかもしれません。しかし、抜けた後何もせず放置しているともともとかみ合っていた歯が伸びてきたり周りの歯が少しずつ動いてしまいかみ合わせのバランスが崩れたり、歯周病やむし歯の原因にもなります。お口の中の環境が変わることで次々と抜かないといけない歯が増えてくることがるのです。
歯が抜けた後は歯ぐきに穴が開いた状態です。傷が治ってから入れ歯を作るための型取りを行います。入れ歯は失った歯の本数によって違いはありますが、4回程治療回数がかかります。なので、歯が抜けてから入れ歯が出来上がるまで2か月程かかることもあります。
まとめ
まずは現在残っている歯を大事にしましょう。入れ歯の咬む力は健康な歯と比べて20~30%程度になります。もし歯を失ってしまった場合は保険の入れ歯を作るのか、自費の入れ歯を作るのか、自費のものならどれを選ぶのか。今回は入れ歯についてお話ししましたが、他にもブリッジやインプラントなど治療法がありそれぞれにメリット、デメリットがあるので興味のある方はスタッフまでお尋ねください。
クリア総合歯科クリニック
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