炭酸ガスレーザー

こんにちは、クリア総合歯科クリニックの入江です。レーザー治療といえば皮膚科でお顔のしみを取ったり脱毛に使われることが有名ですが、歯科でもレーザーを使って治療を行うことがあります。

クリア総合歯科クリニックでは炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)を歯茎の傷の治療や再発しやすい口内炎の治療、インプラント治療、親知らずの抜歯などに使用しています。レーザーを使用する際は、安全のためゴーグルをかけていただくことがあります。

レーザーの仕組み

レーザーの仕組み

炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)は、歯科や医療分野で広く使用されているレーザーの一種で、主に軟組織(歯茎や粘膜など)の治療に利用されます。

CO2レーザーは、波長が10,600nmの遠赤外線を発生させます。可視光線は380~780nmなのでCO2レーザーはとても長い波長の光を使っているということがわかります。水に吸収されやすい特性を持っているため、水分を多く含む歯ぐきなどの軟組織に対して非常に効果的です。

レーザー光の99%以上が組織の水分に吸収されることで、その部分の水分が急速に蒸発し、組織が切断されます。これにより、出血が少なく、周りの組織に与えるダメージが少ないため、非常に正確で安全な治療が可能です。

また、遠赤外線の組織温熱効果で1500~1600℃になるので滅菌効果もあります。

炭酸ガスレーザーを使用した治療(代表的な使用例)

口内炎

手のひらにレーザーを当てた様子

私の手のひらにレーザーを当てたところです。点々と表面が白くなっています。

口内炎に対するレーザー治療は、痛みの軽減や治癒の促進を目的として行われる効果的な治療法です。この治療は、短時間で終わり、痛みが少なく、出血もほとんどないため、負担が少ないとされています。

レーザー治療は、口内炎に対して直接作用し、痛みを和らげる効果があります。レーザーが患部に当たることで神経の刺激が抑えられ、痛みを速やかに軽減します。治療後、痛みはほぼ即座に改善することが多いです。

レーザーは患部の血行を促進し、組織の再生を助けるため、口内炎の治癒が早くなります。通常の治療法よりも回復が早く、口内炎の症状が軽減されるまでの時間が短くなります。当院の患者さんの話では2~3日で治った!とおっしゃられる方が多いです。レーザーによって患部の細菌やウイルスが除去され、口内炎の再発を防ぐ効果があります。

レーザーの熱作用により、細菌の繁殖が抑制され、清潔な状態が保たれるため、再発リスクが減少します。多くの場合、レーザー治療は麻酔を必要としないか、最小限の麻酔で治療が行えます。

レーザーは非常に精密に患部にのみ作用するため、周囲の健康な組織にダメージを与えることなく治療が可能です。レーザー治療は、繰り返し口内炎に悩まされている方や、痛みが強い口内炎に効果的です。

抜歯後の止血

抜歯後の止血にレーザー治療を使用することは、非常に効果的な方法として注目されています。レーザー治療は、出血を抑えるだけでなく、治癒を促進し、術後の痛みや腫れを軽減する効果があります。

レーザーは高エネルギーの光を患部に照射し、その光エネルギーが血管に吸収されることで、血管が凝固します。この凝固作用により、血が固まり、出血が止まります。また、レーザーの精度が高いため、周囲の健康な組織に余計なダメージを与えることなく出血をコントロールできます。レーザーには殺菌効果もあり、抜歯後の傷口を除菌し、細菌感染のリスクを減少させることができます。

これにより、傷口の治癒が早まり、術後の合併症のリスクが低下します。レーザー治療は、組織の再生を助ける効果があり、抜歯後の傷口の回復を早める作用があります。レーザーの熱エネルギーが組織の血行を促進し、細胞の修復が促されます。これにより、患者は術後の不快感を軽減し、早期に回復することが期待されます。レーザー治療は痛みの軽減にも有効です。

レーザーの熱作用により、痛みを引き起こす神経の刺激が抑えられ、麻酔の使用が少なくて済む場合があります。術後の痛みや腫れが少なく、患者にとって快適な回復が可能です。

上唇小帯、舌小帯などの切除

上唇小帯

上唇小帯

舌小帯

舌小帯

小帯切除にレーザーを使用する方法は、メスを使用する手術に比べて多くのメリットがあります。上唇小帯、舌小帯は唇や舌を口の中に固定している筋繊維で、これが短かったり、硬かったりすると、唇や舌の動きが制限され、発音や摂食、歯並びに問題を引き起こすことがあります。

レーザーを用いた切除は、従来の手術に比べて痛みが少なく、回復も早いとされています。レーザーは、切除する際に同時に血管を凝固させるため、メスを使う手術に比べて出血が非常に少ないです。血管がレーザーの熱によって封じられるため、治療中および治療後の出血がほとんどありません。

レーザーは非常に精密で、周囲の健康な組織に対するダメージが少ないため、痛みが軽減されます。多くの場合、部分的な麻酔のみで処置が可能です。痛みが少ないため、お子さんにも適した治療法です。レーザーには強力な殺菌効果があり、治療後の感染リスクを減少させることができます。

傷口が清潔に保たれ、細菌の繁殖が抑えられるため、治療後の合併症が少なくなります。レーザーによる切除は、組織へのダメージが最小限に抑えられるため、治療後の治りが非常に早いです。

通常、メスで行う切除よりも短い時間で回復が進み、日常生活への影響も少なく済みます。レーザーによる切開は非常に正確で、通常は縫合を必要としません。切除した組織がレーザーの熱で凝固し、自然に治癒するため、縫合の手間が省け、治療後のケアも簡単です。

まとめ

レーザーは歯科だけではなく様々な分野で使われています。クリア総合歯科クリニックでも炭酸ガスレーザーを使った治療を行っておりますので興味のある方はスタッフまでお尋ねください。

クリア総合歯科クリニック
熊本市南区御幸西2-3-65
TEL 096-334-8020

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