歯周病とは
歯周病は、プラークの中の細菌によって引き起こされ、慢性的に進行する炎症性疾患です。初期には自覚症状はほとんどありませんが、進行すると、歯を支えている骨が溶け、結果的に歯を失う原因となります。
歯周病は糖尿病などの全身疾患と深く関わりがあることがわかっています。歯周病は予防と早期発見に努め、治療後は再発を防ぐことが全身の健康を守ることにつながります。
歯周病治療の流れ
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1歯周病検査
歯周ポケットの深さ、歯の揺れ、出血・歯石の有無、骨の吸収度合い、食生活・喫煙習慣などを調べます。
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2歯石除去
初回検査後、専用の器具で歯の表面や歯周ポケットの深い場所にある歯石を除去します。
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3再検査
歯石除去から約1週間後、再検査をしてお口の中の細菌の数を前回と比較します。
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4治療・経過観察
現在の歯周病の状態を把握し、治療もしくは経過観察に進みます。
進行した歯周病の治療法
歯垢・歯石除去などの基本治療で改善できない歯周病は、歯周ポケットを切開して歯石を取る、悪い歯肉そのものを取り除く、歯周ポケットを浅くするなどの外科治療を行います。
骨や歯ぐきが少なくなった場合の再生療法
GTR(歯周組織再生療法)
歯周病によって溶けてなくなってしまった顎の骨を再生させる治療法です。顆粒状の人工骨やメンブレンと呼ばれる人工膜を覆い被せて、骨の再生を促します。保険適用です。
エムドゲイン(歯槽骨再生療法)
歯周組織の深い場所に再生材料を塗布し、歯周組織の再生を促します。世界各国で行われている安全な治療法です。保険適用外です。
歯周病になりやすい方
歯ぎしりやくいしばりの癖、不適合な被せ物や義歯がある方、食事が不規則な方、喫煙習慣のある方、糖尿病や高血圧などの全身疾患がある方は注意が必要です。